◆商品選択上の注意点について
項目 | 詳細 |
①防火性能 | 建築基準法により防火上の基準が定められており、建築物の内装仕上げに関しては、用途や規模・構造に応じて、認定を受けた材料の使用が義務付けられています。防火性能は壁装材の防火認定だけでなく、下地基材及び施工方法との組み合わせによって規定されるものですのでご注意ください。 |
②防カビ性能 | 防カビ表示のある商品は、加工を施してありますが、壁紙単体で発生を防ぐものではありません。カビの発生は建物の構造や室内環境に大きく影響されます。常に換気を心がけ、風通しをよくして、湿度の上昇を抑えてください。施工時に防カビ剤をに添加すると、より効果的です。 |
③汚れ防止性能 | 汚れ防止性能とは、壁紙工業会制定の汚れ防止壁紙の性能規定に基づき、表面に汚れ防止性能を目的とするフィルムを貼り合わせた壁紙であり、且つ試験結果が4級以上(汚れがほとんど残らない)の商品に「汚れ防止」の表示をしています。 |
④表面強化性能 | 表面強化性能とは、壁紙工業会制定の表面強化壁紙の性能規定に基づき、試験結果が4級以上(多少表面傷が見られるが、比較的大きな表面層の破れ等は見られない)の商品に「表面強化」の表示をしています。 |
⑤機能性壁紙 | 機能性壁紙については、特性や注意点などがそれぞれことなる為、ご理解の上ご選定ください。 |
⑥使用環境 | 高温や多湿、水濡れの環境や屋外での使用はお避けください。天井や間接照明付近など、下地の段差が目立つ場所にご使用になる場合は、厚みのある商品をおすすめしています。 |
⑦柄合わせの必要可否 | 柄合わせを必要とする商品は、要尺が無地系の商品よりも多くなりますのでご注意ください。 |
⑧パールインク、ラメの使用商品 | パールインクやラメを使用した商品は、壁紙表面を衣類当で擦るとパールやラメの粒子が付着することがありますのでご注意ください。 |
⑨施工費 | 汚れ防止壁紙や製品厚が薄く表面がフラットな壁紙などは、一般ビニル壁紙と比較して施工難易度が高いため、施工費が割増しになる場合があります。あらかじめ商品特性や現場の環境などをご確認の上、商品選択をお願いします。 |
◆使用上の注意点について
■一般的な注意事項 |
- 入居後はまず換気を
施工時の臭いが残っている場合がありますので、入居後一週間程度は十分に換気を行ってください。 - 直射日光からの保護
直射日光が当たると、紫外線により色褪せがしやすくなります。部屋を使用していないときは、カーテンやブラインドを活用し、直射日光を避けるよう心がけてください、 - 高温・熱風を避ける
ストーブなど暖房器具の熱風が直接壁紙に当たらないようにしてください。また、キッチンのレンジやダウンライトのすぐ近くなど、高温になる場所への使用は避けてください。熱により壁紙が変形、変色することがあります。 - 粘着テープを貼らない
粘着テープ(セロハンテープやガムテープなど)を壁紙に貼らないでください。テープの粘着剤が壁紙に移行し、変色や汚れの原因となります。また、粘着テープを剥がす時に壁紙が破損することがあります。 - 薬品や化粧品などを付着させない
スプレー式の薬品、殺虫剤、化粧品を壁紙に吹き付けないでください。壁紙が変色することがあります。 - 家具を壁面に密着させない
家具の塗料に含まれる色素やベニヤの色素により、壁紙が変色することがあります。家具と壁紙の間は空間の余裕をとってください、空間を設けることは、変色だけでなく結露やカビの予防にもなります。 - 室内空気の汚れについて
室内空気の汚れ(ホコリ、タバコ、キッチンからの油煙など)は、壁紙を短時間で黄変させてしまいます。特に壁紙のジョイント部は、壁裏面との通気口となりやすく、壁紙表面と比較し空気の流れが集中するため汚れが目立つ場合があります。できるだけ室内の換気を心がけてください。
■ホコリや汚れ |
ホコリは、時々ハタキをかけたり、電気掃除機などで吸い取ってください。ホコリや汚れを放置しておきますと、湿気や油分を吸って取りにくくなりますので、長時間放置しないようにご注意ください。汚れは多種多様なものがあり、種類や放置時間によって除去できない場合があります。
- 汚れが付着したら(一般ビニル壁紙の場合)
ビニル製の壁紙は、一般的に吸湿性や通気性がほとんどないので、シミやホコリには強く、手垢や油汚れには比較的弱いというのが特徴です。数ある壁紙の素材の中でもメンテナンス性に優れた部類にあり、軽い汚れなら水拭きや洗剤で落とすことができます。但し、表面にフィルム加工された汚れ防止壁紙と異なり、クレヨンや水性ペンなどの頑固な汚れは落とせません。
飲食物や調味料などの水汚れは、直ちにかたく絞ったスポンジやタオルで汚れを吸い取るように拭き取ってください。最初から強くこすると、汚れが染み込んだり広がることがありますので注意しましょう。落ちにくい場合には中性洗剤をご使用ください。出来るだけ早急に対処することが汚れを落とすコツです。拭き掃除が終わりましたら、必ず真水かぬるま湯で洗剤が残らないようきれいに拭き取ってください。洗剤の拭き残しは変色の原因になります。 - 汚れが付着したら(汚れ防止壁紙の場合)
「汚れ防止」壁紙は、表面のフィルム加工により壁紙内部に汚れが浸透しにくく、汚れが拭き取りやすくなっています。日常生活の一般的な汚れ・飲食物の汚れなら水や中性洗剤で落とせます。日常生活の汚れは、かたく絞ったスポンジやタオルで水拭きしてください。落ちにくい場合は中性洗剤でご使用ください。歯ブラシでこするとより効果的です。
強い洗剤や洗剤の種類によっては変色を起こすことがありますので、念の為あらかじめ目立たないところで試してからにしましょう。壁紙表面に残った洗剤は変色の原因になりますので、真水かぬるま湯できれいに拭き取ってください。■部分的な剥がれのメンテナンス 時間の経過と共に部分的な剥がれが生じる場合があります。きれに補修するコツはできるだけ早く対処することです。剥がれてから時間が経ったものや、劣化して固くなったものは、補修が困難になります。剥がれが広がる前に下地の汚れを取り去り、木工用水性接着剤など強めの接着剤を壁紙裏面に塗り付け、十分圧着してください。特に部屋のコーナー部、サッシや水のかかりやすい洗面台の周囲、通気の悪い箇所などは注意しておきましょう。このような場所には、あらかじめコークポイントで枠周りをコーキングしておけば、ある程度剥がれを防ぐことができます。
■カビ カビは見た目の悪さの問題だけでなく、アレルギーや喘息など、病気の原因になることがありますので注意が必要です。カビの発生や繁殖を抑制する「防カビ」壁紙もありますが、壁紙単体でカビの発生を防ぐことは不可能です。カビは住宅の構造や生活環境に大きく影響を受けます。常に換気を心がけ、通風を良くし、湿度の上昇をおさえてください。
- カビが発生したら・・・
カビが大量に発生してしまった場合は、ハウスクリーニング会社などにご相談ください。■結露 結露や過度の湿気は、シミ・剥がれ・カビの原因となりますので、室内の換気や湿度調整を心がけてください。
- 換気・除湿を行なう
常に換気を心がけ、発生した水蒸気を外へ排出してください。特に浴室や調理時の水蒸気などは換気扇を利用して排出してください。除湿器、吸湿剤などを活用し、余分な水蒸気を除去することも有効です。 - 通気をよくする
家具裏などの隙間に余裕を取り、家全体の空気の流れをよくする工夫をしてください。 - 冬の結露について
室内と外気の温度差が激しい冬は結露しやすい時期です。加湿器を使用した後は特に結露しやすくなります。換気や除湿に十分に注意しましょう。外に面した室内の壁が異常に結露する場合は、断熱材の不足や不備、建物自体の構造の問題が考えられますので、早めに対処しましょう。
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